熱帯魚には無い魅力!水陸両用の純淡水生物「サワガニ(沢蟹)」の飼育方法や注意点など

サワガニ

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アクアリウムで飼育する生き物といえば、熱帯魚(魚)orエビ類が圧倒的に多いですよね。

じゃあ、「カニは飼育できないの??」と疑問に思った方もいるんじゃないでしょうか!?(笑

実際にカニを飼育してみたいという方もいるはずです!(いますよね!?

カニの飼育ってあまり聞かないかもしれませんが、自宅水槽で飼育できるカニはちゃんと存在します。

その代表的なカニといえば、日本にも広く生息する「サワガニ(沢蟹)」でしょう。

カニといえば海の生き物というイメージが強いかもしれませんが、サワガニは「純淡水」で生活する日本固有の淡水ガニなので、特に塩水を作らなくてはいけないという手間が無いので気軽に飼育が楽しめるカニであるといえます。

マリンアクアリウム(海水)では、魅力的な種のカニが多く存在していますが、海水の維持がちょっと面倒だなぁ~と感じる方は、まずは淡水で飼育できるサワガニから飼育を始めてみるのもいいですよ。

以下では、サワガニの飼育方法や導入時の注意点などについてご説明していきますね!

 

サワガニについて

サワガニは、日本固有種の淡水ガニで、用水路や田んぼ、河川などに広く生息しています。

著しく水質が悪化している場所では生息できない為、サワガニが生息している=水質が良いと判断する一つの指標ともされる生物で、鑑賞目的(飼育)以外にも、食用のカニとしても有名です。

 

サワガニの面白い点は、生息地によって色が異なるという特徴があるところです。

つまり、同じサワガニでも、カラーバリエーションが存在しているということなんですね。

 

サワガニは夜行性で、昼間は石の間に隠れるようにジッとしていることがほとんどです。

川遊びや釣りが好きな方であれば、テトラポットとか岩がゴロゴロしているところにサワガニを見たことがあるという方も多いはずです。

虫取り網があれば簡単に捕まえれますし、慣れれば素手でも簡単に捕まえることも出来ます。

小さいサワガニであれば、ハサミで挟まれてもチクッとするだけで何ら問題ありませんが、大きい個体に挟まれると結構イタイこともあるので注意してくださいね!

 

もし、近くにサワガニが生息している場所があるのなら、自分で捕まえてきて自宅で飼育を楽しんでみるのもいいでしょう!

 

サワガニの飼育データ

  • 体長:6cm~7cm(甲幅:3cm、手足を含めて最大で6cm~7cmほど)
  • 水温:0℃~20℃
  • 水質:中性~弱アルカリ性
  • 寿命:10年前後
  • 参考価格:1匹あたり500~1000円ほど

 

サワガニは、甲幅が最大で3cmほどの小型の淡水ガニで、手足を含めても7cmほどの大きさまでしか成長しません。

活発に泳いでいる魚を捕まえて捕食することは無いようですが、単独での飼育が望ましいです。

サワガニを複数で飼育する場合は、広い水槽が必要となります。

もし過密状態で飼育してしまうと、ケンカしたり共食いの原因となるので要注意です!

 

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サワガニを飼育するには

サガワニを飼育するには、熱帯魚を飼育するような水槽以外にも、昆虫を捕まえて入れるプラケースとか、ある程度の広さがある容器であれば何でも代用できます。

とにかく、サガワニが脱走できないような「高さ」のあるものであれば大丈夫です。

ただ、壁を上るのが上手で、「脱走の達人」なんて呼ばれることもあるようですので、フタは必ず設置して脱走対策をした方がいいです。

 

サワガニの飼育は、カメの飼育にちょっと似たような感じなんですが、全域を水で浸すのはNGで「陸地」が必要となります。

水域と陸地の両方が必要ということなんですね。

水位は、飼育しているサワガニの全身が浸かる程度で大丈夫なので、主に陸地を好きなようにレイアウトする「テラリウム」での飼育が適しているといえます。

※テラリウムとは、陸上の生き物や植物を水槽や容器で飼育すること全般を指します。

 

陸地には石組や流木などを複数用いて、サワガニが隠れられるスペース(隠れ家)を作る必要があります。

自然界では物陰に隠れて生活しているので、隠れる場所がなければ大きなストレスとなってしまうんですね。

ストレスがかかる環境での長期飼育は難しいので、しっかりと隠れ家を用意して、安心して生活できる環境を用意してあげましょう!

 

飼育数には注意を!

上でも書きましたが、サワガニは狭い場所で複数飼育する、、、つまり過密状態で飼育すると、ケンカし合ったり、共食いする恐れがあるんです。

ですが、複数で飼育できないという訳では全くありません。

広めのスペースを用意し、隠れ家を多く作ったレイアウトであれば問題なく複数のサワガニを飼育することが可能です。

 

もし、プラケースのような小さい容器で飼育する場合は、1匹の単独飼育が望ましいといえます。

ただ、複数で飼育してみたいという場合は、広々とした環境を用意さえすればいいんですね!

 

とりあえず、飼育を楽しめればいいというのであれば「衣装ケース」は、かなり使い勝手が良いです。

安価だし、広さも十分にあるし、フタも付いているから脱走対策もバッチリ!

ただ、衝撃に弱くヒビが入って水漏れすることがあるので、定期的にチェックは怠らないように!

 

本格的にレイアウトをして観賞を楽しむのであれば、やはり熱帯魚を飼育する水槽が望ましいです。

衣装ケースだと、半透明で真横から見ることが出来ないので(全く見えない訳ではありませんが・・・)、基本的に上から覗くような形になります。

水槽だと、横から中を観察することが出来ますし、水槽そのもののデザインが良いので、鑑賞面・インテリア性抜群で、本格仕様だといえます。

60cm水槽くらいまでなら、かなり安価なものもいっぱいありますから、中をじっくりと観察できる「専用水槽」でサワガニを飼育するのもオススメですよ!

 

上から覗いたときに、ハサミを上げて威嚇する姿には可愛さすら覚えます(笑

 

サワガニの餌について

サワガニは雑食性で、基本的に餌という餌であれば見ていて楽しくなるくらい何でも食べてくれます。

自然界では、川に生息する虫やミミズ、苔などの植物も食べているようです。

なので、冷凍アカムシのような生餌を与えるのもいいですね。

冷凍アカムシ(赤虫)は栄養豊富な餌!与えるメリットと注意点を知ろう

 

とはいえ、メインに与える餌は手軽に与えられる人工飼料が断然オススメです。

人工飼料は、ザリガニや金魚に与えるような固形のもので大丈夫です。

 

他にも、ご飯つぶ、キャベツ、パンなど何でも好んで食べるようで、もし専用の資料が無かったとしても、基本的に餌は僕ら人間が食べるもので簡単に代用が出来るので、餌に困るといったことは無いかもしれませんね(笑

 

小まめな換水を!

サワガニの飼育環境は、陸地と水域が必要ですが、水位はそれほど高い必要はなく、サワガニが完全に浸る程度で十分なんですね。

これは、熱帯魚やエビ類を飼育するのに比べ、かなり水量が少ないです。

水が少ないということは、それだけ水質が変化しやすいということになります。

つまり、水質の悪化するスピードが早いということなんですね。

 

それに、サワガニは餌をよく食べる生き物で、とにかく水を汚します。

綺麗な水を保つには、「餌を少量しか与えない」ということを心掛けるとともに、小まめな換水が必要不可欠です。

 

換水する時は、水道水のカルキ(塩素)を必ず抜いてから使用してくださいね!

あらかじめバケツに汲んで丸1日~2日も置いておけば、カルキは自然と抜けます。

なので、常時汲み置きしておくのも良いでしょう。

すぐに水道水を使いたい場合は、市販の塩素中和剤(カルキ抜き)を使えば大丈夫です!

 

高温(高水温)に要注意!

低水温には相当な強さを持つサワガニですが、逆に高水温には弱いので、夏場の水温上昇には気を付けなくてはいけません。

特に、真夏の猛暑日なんかでは飼育環境ですと、水温が30℃を余裕で超えてしまうことも少なくないです。

だからと言って、サワガニの飼育環境というのは水位がそれほど高くないので、専用のクーラーを設置するというのは難しいです。(というか不可能・・・)

逆に水量が多い水槽であれば設置は可能です!

 

陸地でも生活するサワガニですから、高水温に注意するのはもちろんですが、そもそも水槽内の温度が高温にならないようにしなくてはいけません。

真夏の暑い日は、エアコンで部屋を涼しく保つことで暑さ問題は回避できます。

暑い日が続くときは、常に付けっぱなしにしておかないと、高温で生命の危機に瀕することもあります(汗

 

ちなみに、サワガニに適した水温は20℃ほどですが、28℃くらいまでであれば普通に耐えられるといいます。

28℃って、、、実は、高水温にも結構強かったりする生き物ですよね。

とはいえ、猛暑日は水温が簡単に上昇してしまいますし、ましてや水量が少ないと、かなりの高水温になってしまうこともあるので、この時期は特に注意ですね!

 

逆に、寒くなるとサワガニは冬眠するんですね。

必ずしも冬眠させなきゃいけないというものでは無く、冬眠すると、そのまま死んでしまうことも多くあるので、むしろ冬眠させない方が長く飼育できる場合もあるんです。

冬眠させないためには、適温である水温20℃前後に保つことです。

つまり、冬眠する必要のない環境を作ってあげればいいんですね!

 

サワガニは寿命がとても長い生き物ですから、環境さえ整えてあげれば長く付き合うことが出来る、犬や猫と同じようなペット感覚で飼育が出来る存在ともいえるんですね。

水陸両用・・・熱帯魚にもエビにも無い魅力を持った生き物、ぜひ機会がありましたら飼育を楽しんでみてくださいね!

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