熱帯魚を飼育するにあたり、水槽内のレイアウトを作るのは非常に大切なポイントとなります。
このレイアウトの仕方次第で、見た目がガラッと変わるので、出来る事なら雑誌に載っているような”プロが作った作品”のような感じにしたいと思う方も多いはずです。
水草や流木を使用した「水草レイアウト」では、息をのむほど美しい作品がネット上でも多く見られますよね。
そんな作品を真似したり、参考にして、いわゆる上級のレイアウトにチャレンジしたことのある方もいるのではないでしょうか。
水槽と言う限られた空間では配置をどうしたらいいか、、、とか、何入れたら綺麗になる、、、なんて悩みもあるはず!
そんな時に是非、使っていただきたいのが「気孔石」というアクアリウムロック(まあ、アクアリウムで使われる石ですね)です!
明らかに、そこら辺に落ちている石とは違った形状の気孔石は、水槽に入れるだけで”美しい風景”を演出してくれる優れものです。
気孔石について
気孔石は、石の表面がボコボコとした大きめの凸凹が無数にある、独特な形状をした石で、アクアリウムのレイアウト用として大変人気があります。
アクアリウムで使用する石といえば、他にも魅力的なものが多々ありますが、ここでは気孔石のメリットについてご説明していきたいと思います。
エビの隠れ家として最適
気孔石は、表面に凸凹(くぼみ)が無数にある石ですが、この凸凹はエビにとって最適な隠れ家となります。
特に、クリスタルレッドシュリンプといった小型のエビにとっては、これ以上ない棲家となり、繁殖して生まれたばかりの稚エビの隠れ家にもなってくれます。
また、稚エビだけではなく、生まれたばかりの稚魚や小さい種類の熱帯魚を飼育する上でも、隠れ家は必要ですよね。
生まれたばかりの稚魚は、親や他の魚に食べられる危険性がありますが、隠れる場所を多く作ってあげると生存率が上がります。
このように気孔石は、エビや熱帯魚(特に小っちゃいやつ)の良き隠れ家として最適な石なんですね!
ボコボコの見た目がリアルな風景を形成
アクアリウムのレイアウト用で使用する石は多々あるけれど、ここまで大きなボコボコが表面にある石は、恐らく気孔石だけでしょう。
石と言えば、まあ、そこ辺に落ちているものでも代用できそうだと考える人もいるかもしれません。
確かに、形の良い石であれば、落ちている石でも使えないことはありません。
しかし、気孔石のこの形状は、そこら辺にはまず落ちていない形状をしていますよね。
当然ですが、天然由来のモノであるため、1個1個形状が異なり、かなり自然な感じの風景を水槽内に演出することが出来るのが気孔石のいい所です。
大きな気孔石は、ハンマーで割って小さくして使用することもできます。
小さい気孔石を、低床に複数設置しても、この石でしか作れないようなリアルな風景が作れて良い感じになります。
ウィローモスのような活着性のある水草を、気孔石にくっ付けて育成するのもお勧めです。
気孔石は色が明るいので、水草の緑色とよく合います。
水草レイアウトに用いる石としても、気孔石はかなりお勧めですよ!
気孔石のデメリット!?
気孔石に限らず、アクアリウムで使用する石には一つデメリットがあります。
と言うのも、これらの石を水槽内に入れておくとミネラル成分が溶け出して、水質を弱アルカリ性へと傾ける性質があるんですね。
基本的にアクアリウムロックは、水質を弱アルカリ性に傾ける性質は確かにあります。
しかし、逆に水質を弱酸性に傾ける性質のものと一緒に入れた場合を考えてみましょう。
例えば、水草レイアウトで良く用いられる低床の「ソイル」は、水質を弱酸性に傾ける性質があることで有名です。
流木もブラックウォーターを作り出す成分が溶け出し、水質を弱酸性にする働きがあります。
つまり、ソイルを使用した水槽に気孔石を入れたとしても、水質の変化は大して気にならないものとなるのが実際のところでしょう。
ソイルを敷いた水槽にアクアリウムロックを入れて水質を計測してみたことがりますが、水質は弱酸性を保っていました。
よく注意書きに「気孔石は水質を弱アルカリ性に傾ける」と書いてあることが多いので、心配になる方も多いかもしれませんが、その逆の弱酸性に傾ける性質のものも普通にあるので、それらと併用することでバランスを保つことが出来るようになるはずです。
要はバランスですね!
逆に、アクアリウムロックを大量に使用する場合は水質の変化には敏感になった方が良いかもしれませんね。
水質を計る時はコレ!
ここでいう水質とは主に、pH(ペーハー)値と硬度です。
ペーハーと言うと、理科の実験でリトマス紙とかいうペラペラの紙を水にぶち込んで、その色の変化で酸性とか中性、アルカリ性を計るやつですね。
実はペーハー測定には、体温計みたいな電子pHメーターというものがあって、一瞬で数値を出してくれる恐ろしいくらい便利なものがあるので、絶対に持っておいて損はないアイテムです。
硬度と言うのは、水が硬いか柔らかいかを表すもので、これを測定するのには、専用のキッドを使います。
色々と計測して、自分の水槽をより良く知るのもアクアリウムの楽しみ方の一つであり、水質管理のプロの道でもあります!
是非、試してみてくださいね!