面白い生態を持つ可愛い生き物「ウーパールーパー」の飼育方法や魅力・特徴・注意点など

ウーパールーパー

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「ウーパールーパー」という名前、、、皆さんは、この名前を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

サンショウウオの仲間なのですが、綺麗なピンク色の体色に、なんといっても愛くるしい顔から非常に人気があり、ウーパールーパーをペットとして飼育している方も非常に多いです。

ウーパールーパー自体はかなり有名な名前で、テレビや雑誌などでどんな姿の生き物か見たことがあるという方も多いかもしれませんが、そもそもウーパールーパーが、サンショウウオの仲間だって知っている人は少ないと思います。。。

この人気のウーパールーパーですが、実に面白い生態を持った生き物だったり、しかも寿命がかなり長いことで知られています。

故に「ペット」として長期間、飼育が楽しめる生き物なんですね!

ここでは、ウーパールーパーの飼育方法や魅力、注意点などについてご説明していきたいと思います。

 

ウーパールーパーについて

ウーパールーパーは、メキシコの湖に生息するサンショウウオの仲間ですが、自然界に生息するウーパールーパーは、絶滅危惧種に指定されているためワシントン条約で輸入が禁止されているんですね。

なので、現在、使用に出回っているウーパールーパーは、ブリード(養殖)個体となっています。

 

日本に最初に入ってきたのは、1980年代の時で、鮮やかなピンク色に、ぬいぐるみの様な可愛らしい顔から瞬く間に人気者となりました。

現在でもウーパールーパーを飼育する人は非常に多いです。

 

ウーパールーパーの面白い生態

  • ウーパールーパーはサンショウウオの子供!
  • ウーパールーパーは陸生化(変態)する生き物!
  • 幼体のまま繁殖が可能な生き物!
  • 驚異的な再生能力を持つ生き物!

 

ウーパールーパーはサンショウウオの子供!

ウーパールーパーって、よく見ると「オタマジャクシ」のような見た目をしています。

オタマジャクシと言えば「カエル」の幼体ですよね!

実は、ウーパールーパーも全く同じで、サンショウウオの幼体なんですね。

つまり、サンショウウオの子供ということです。

幼体のうちは水中でエラ呼吸して生活し、成体になると陸に上がって肺呼吸する「両生類」という生き物なんです。

 

オタマジャクシとの違いは、サンショウウオの幼体(つまりウーパールーパー)には、手足がくっ付いています。

 

そして、長く発達したエラがびろ~んと左右3本ずつ生えているのがあまりにも特徴的です。

このエラは、正確には「外鰓(がいさい)」と呼ばれる器官で、酸素を心臓へと送り込む役割があるんですね。

ウーパールーパーは、幼体ですから熱帯魚を同じように水中で飼育することが出来るという訳です。

 

ウーパールーパーは陸生化(変態)する生き物!

ウーパールーパーは、成体になるとエラが無くなり肺呼吸へと呼吸方法が変わります。

それだけじゃなく、体色が完全なるブラックに変化して、見た目もちょっと怖くなります(笑

このエラ呼吸から肺呼吸に移行することを、陸生化や変態と呼びます。

ただし、成体になるためには「陸地で生きられる環境」が必要なので、水位を高く保ち、水質のpH値を高くすぎないように心がけることで陸生化させないことができるとのこと。

また、水質が悪化して環境が悪くなると陸地を求めての本能なのか、陸生化することもあるようです。

いつまでも可愛らしい姿を保つためには、飼育環境をしっかりしないといけませんね!

 

ただ、自然界のウーパールーパーって、実は陸生化(変態)せずに、一生を水中で過ごすんです。

これは、陸生化するのに必要な成分であるサイロキシンを生成できない為なんですね。

サイロキシンを人工的に投与すれば確実に成体になるのですが、条件を満たせば成体になるというのはちょっと不思議ですよね・・・。

 

条件さえ満たせば成体が見られるというのは、飼育下だけの”特権”のようなものかもしれませんね。。。

とはいえ、確実に成体になるとは限らないと思った方が良いでしょう。

 

幼体のまま繁殖が可能な生き物!

上記で、自然界では陸生化できない・・・つまり成体にならないのにどうやって繁殖するの!?

そう思われた方も多いのではないでしょうか。

 

実は、ウーパールーパーには、幼体のまま繁殖が出来るという超レアな能力が備わっているんですね!

これを幼生成熟(ネオテニー)と呼び、陸生化しなくても種を繋ぐ方法をウーパールーパーは身に付けているんですね。

見た目は子供、、、中身は大人って感じですね・・・。

 

、、、ウーパールーパーは、飼育下でも繁殖で容易に増やすことが出来ます。

基本的には、生後1年程度あれば成熟して繁殖が可能なんですね。

小さい時にはオスとメスの判別が難しいですが、成熟した個体では、尾びれの付け根が太くなり、そして膨らんだ状態になるのがオス、そうでなのがメスと判別が出来るようになります。

ペアで購入すれば、即繁殖にチャレンジが出来ますので、もし繁殖させたいという場合はペア販売されている個体を探してみるといいでしょう。

 

卵の数は非常に多く、300~500くらいの数を一度に産むんですね。。。

まあ、卵の多さはそれだけ生存率が低いことを表しているとも言え、さすがにほとんどが無事に孵化し、元気に育つという事はありえません。

卵は2週間~3週間ほどで孵化しますが、餌が足りないとすぐ共食いするのがサンショウウオの難点なので、ブラインシュリンプを沸かして、小まめに与えるようにしましょう!

稚魚の成長が早くなる!栄養価MAXの生餌「ブラインシュリンプ」を孵化させて熱帯魚に与えてみよう!

 

驚異的な再生能力を持つ生き物!

ウーパールーパーは、飼育していて他の生き物に手や足、ヒレなどをかじられて損傷を受けたとしても、再生して元通りになります。

素晴らしい再生能力ですよね~。。。

本当に凄いのは、目や心臓、脳が損傷を受けても再生することが出来るという事です(汗

この驚異的な再生能力から、科学の分野で注目されている生き物で、様々な実験が行われています。

 

水槽内でも手足がちぎれても、再生するというのは有名な話で、ちょっとやそっとの傷じゃ、すぐに再生して元通りになる強靭な肉体?細胞?の持ち主なんです!

 

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ウーパールーパーの飼育データ

  • 体長:20cm前後
  • 水温:15℃~20℃
  • 水質:中性~弱アルカリ性(中性前後なら大丈夫です!)
  • 寿命:10年以上

 

ウーパールーパーは、飼育下の環境にもよりますが、体長が15cm~25cmほどまで成長します。

よく見るカラーは「ピンク色」のものが圧倒的に多いと思いますが、他にもゴールデンタイプやアルビノ、黒いタイプなどが存在します。

混泳には問題がありまして、まずウーパールーパーの口に入る熱帯魚なら捕食対象になってしまうという事。

そして、ウーパールーパーのエラはアカムシに似ているため、餌と間違われ攻撃されることも多いんですね。

また、熱帯魚の多くは25℃前後の水温を好むのに対し、ウーパールーパーはそれよりもかなり低い温度を好みます。

なので、基本的には単独での飼育が理想です。

 

そういえば、ウーパールーパーって、正式名称はメキシコサラマンダー(メキシコサンショウウオ)といいますが、この「ウーパールーパー」って何ぞやって思った方はいないでしょうか(笑

実はコレ、あの大企業「日清食品」が1985年に放送したカップ焼きそばU.F.OのCMで、このメキシコサラマンダーをイメージキャラとして採用したときに付けた「コマーシャルネーム」なんです。

ちなみに、1985年って僕が生まれた年なんです。。。

こんなに前からU.F.Oってあったんですね(笑

 

ウーパールーパーの餌について

ウーパールーパーの餌でお勧めは、冷凍アカムシです。

基本的に生餌を好む生き物ですが、動物性の強い人工飼料にも良く餌付きますので、早い段階で人工飼料に慣らすと、後々の飼育も楽になります。

冷凍アカムシ(赤虫)は栄養豊富な餌!与えるメリットと注意点を知ろう

 

あと餌を与える時の注意と言うか、低床に使用する砂利に関してなんですが、そこに落ちた餌を食べる時に砂利も一緒に飲み込んで喉を詰まらせる事故が多いんですね(汗

なので、低床には砂利を敷かないか、これは絶対に食えないだろ・・・と言うような大きめのモノを使用する必要があります。

ただ、大きめの砂利だと間にゴミや汚れが入りやすく、水質悪化を招く原因となるのであまりオススメではありません。

とはいえ、基本的にパウダータイプのような細かなタイプじゃなければ、大して問題になることもありません。

 

さいごに

(正面から見ると笑い顔(口)が可愛いウーパールーパーさん)

とにかく見た目が可愛い、、、というかキモ可愛いの代名詞ともいえる存在のウーパールーパー。

現在でも非常に人気の高い種で、寿命が長いため、ペットのようにじっくりと飼いたいという方にもオススメです。

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