“コケを食べる者”の名を持つ「アルジーイーター」の飼育方法や混泳問題・注意点など

アルジーイーター

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アクアリウム最大の天敵とも言うべき「苔(こけ)」ですが、このコケを積極的に食べてくれる草食性の強い熱帯魚がいます。

オトシンとかプレコと言った種がまさにそうですよね!

そういった熱帯魚を導入することで、水槽内に発生する厄介なコケを食べて綺麗に”駆除”してもらうのは昔から行われてきたコケ取り方法の一つです。

そんなコケ取り熱帯魚ですが、名前がモロに「コケを食べる者」と名付けられている「アルジーイーター」という魚が存在します。

古くからコケ取り魚として紹介されることの多い種なので、認知度も高く人気のある種なんですね。

ただ、体長が少し大きくなるのと、名前の割に大きくなるとコケを食べなくなる習性から、コケ取り目的だけで導入するにはちょっと問題も生じることがあるんですね。。。

ここでは、アルジーイーターの飼育方法や注意点についてご説明していきたいと思います!

 

アルジーイーターについて

アルジーイーターは、タイに生息するコイの仲間です。

名前の由来は、「algae(アルジー)=コケ」、「eater(イーター)=食べる者」から来ており、この名前からもコケをよく食べる熱帯魚だという事が分かりますよね!

決して派手な魚ではありませんが、吸盤上の可愛らしい口がチャームポイントとなっています。

また、鼻先から尾ビレにかけて、太い横バンドが一直線に入るのが特徴的です。

プレコやオトシンと同じように、水槽のガラス面に張り付く姿がとても印象的な熱帯魚です!

 

アルジーイーターの飼育データ

  • 体長:13cm
  • 水温:24℃~28℃
  • 水質:弱酸性~中性
  • 寿命:10年以上
  • 参考価格:1匹あたり200円前後

 

アルジーイーターは、体長が最大で13cmほどまで成長する、やや中型の熱帯魚です。

幼魚のうちは温和な性格で他の熱帯魚と問題なく混泳が出来ますが、成長するにつれて気性が荒くなり、テリトリーを主張するようになります。

アルジーイーターは、主に中層付近を泳ぐ熱帯魚なのですが、同じく中層付近を泳ぐ熱帯魚に対して攻撃的になったりもします。

しかも、体長が10cmを超えるので、小型熱帯魚とは相性が良いとはいえません。

 

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コケ取り能力が高いのは幼魚の時だけ!?

アルジーイーターって、一般的には「コケ取り能力が非常に高い」と紹介されることが多いです。

確かにこれは正しいのですが、これは小さいうちだけなんですね・・・。

個体差もあると思いますが、成魚になるとコケを全く食べなくなる個体も多く出てきます。

そして、気性が荒くなり他の熱帯魚を追いかけまわしたり、攻撃したりすることもあります。

 

「コケを取ってもらうために導入したのに・・・」と、後から飼育に困る方も多いと聞きます(汗

しかも、体長がやや大きく成長するので、小型熱帯魚とは体長差が出てしまいます。

そんなのが水槽の中層で荒ぶっていたら、場合によっては隔離しなくてはいけませんからね。

 

縄張り意識の強い熱帯魚は、一回り以上大きな魚であれば問題なく混泳ができる場合がほとんどです。

大きくなったらコケを全く食べなくなることも考えると、アルジーイーターは中型熱帯魚との混泳向きだといえます。

 

小さい時だけ、コケ取り魚として小型熱帯魚と混泳させて、大きくなったら中型熱帯魚と混泳させるというのもいいかもしれませんね!

中には、水草レイアウトで隠れ家をいっぱい用意し、小型熱帯魚と上手く混泳させている方も多いので、絶対に小型種と混泳NGという訳ではありません。

 

中型熱帯魚であるアルジーイーターを、小型熱帯魚と混泳させた結果、問題が生じることが多いというだけで、本来は魅力いっぱいな熱帯魚です!

吸盤上の口でガラス面に吸い付くように移動する姿、大きくてもチョコチョコと移動する姿は見ていて飽きません(笑

 

好んで食べるのは「茶ゴケ」が中心

アルジーイーターが好んで食べるコケは、立ち上げ当初に発生する柔らかい茶ゴケがほとんどなんですね。

この茶ゴケって、水質が安定していない時だけに発生するもので、濾過が効いて水質が安定したら全く発生しなくなります。。。

コケを盛んに食べる幼魚の時でも、水槽内に発生する茶ゴケ程度ならすぐに食べつくしてしまうので、苔だけだと餌不足になることもあります。

なので、餌もしっかりと与えるようにしましょう!

ちなみに、茶ゴケ以外にも柔らかいコケなら好んで食べてくれるので、水草の表面に発生するような細かなコケ対策にも非常に効果があるといいます。(幼魚の時)

 

さいごに

「コケを食べる者」と言う名前が付けられながら、気性が荒い(狂暴)だったり、大きくなる種だったり、そもそも大きくなるとコケ食べなくなるし・・・と、いった性質からアクアリスト達からちょっぴり敬遠されがちな存在であるアルジーイーターさん。。。

「コケ取り能力が高い」という文言だけで、安易に導入しない方がいいのは間違いありませんが、この魚の習性を理解して、中型の熱帯魚と混泳させる目的で導入すれば、十分に魅力を楽しむことが出来ます。

やはり、大きい熱帯魚は迫力があって見ごたえ抜群ですからね!

吸盤上の口でガラス面にピッタリと張り付いている、ちょっと大きな姿も見ものですよ(笑

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