今を生きる伝説の大型古代魚「ポリプテルス・エンドリケリー」の飼育方法と繁殖・注意点

ポリプテルスの仲間

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古代魚で絶大な人気を誇る魚に「ポリプテルス」という熱帯魚がいます。

猛獣のような顔つきから、あの恐竜を連想させるようなちょっと怖く、それでいてカッコいい姿が魅力的です。

数億年も前から地球上に存在し、その姿をそのままとどめているとされることから、生命の神秘すら感じる存在でもあるんですね!

ポリプテルスは複数の種類がいますが、最も人気の種と言えば「ポリプテルス・エンドリケリー」でしょう。

一言でポリプテルスといえば、このエンドリケリーを指すと言っても良いほど広く知られた存在なんですね。

ポリプテルス・エンドリケリーの体表に入る模様は、どの個体を見ても同じものが存在せず、一匹一匹に個性が見られることから、本種を複数飼育するコレクターも多く存在するほどです!

ここでは、ポリプテルス・エンドリケリーの飼育方法や導入時の注意点についてご説明していきたいと思います。

 

ポリプテルス・エンドリケリーについて

ポリプテルス・エンドリケリーは、アフリカのチャド湖やニジェール川流域などに生息する古代魚です。

「Polypterus(ポリプテルス)」というのは、「ヒレが多い」という意味を持つように、背ビレを”複数”持つ魚なんですね。

驚くべきことに、ポリプテルス・エンドリケリーはデボン紀(約4億年前)から地球上に存在し、その姿のまま現在まで至ると言われる最古の古代魚でもあるんですね。

あの恐竜が存在する以前から地球上に誕生した種であることになり、ポリプテルス・エンドリケリーの顔つきなんかは、まさに恐竜をのものと言った印象です。

ポリプテルス・エンドリケリーを何十メートルまで大きくしたら、本物の恐竜みたいになるんでしょうね。。。

 

ポリプテルス・エンドリケリーは、小さい幼魚のときは体色が明るく、黒の模様が入ります。

黒の模様はバンド(縦線)だったり、マダラ模様だったりと、個体ごとに違いが明瞭でなので、お気に入りの模様をどんどん集めるポリプテルス・エンドリケリーマニア(コレクター)も多くいるほど魅力的だと言います。

そして、幼魚の時には「外鰓(がいさい)」と呼ばれるエラがビヨ~ンと生えているのが特徴です。

これは両生類に良く見られる特徴ですが、ポリプテルス・エンドリケリーはエラ呼吸の他に空気呼吸も出来る珍しい魚なんですね。

 

ウーパールーパーも外鰓を持つ生き物で有名で、画像のようにエラが外へ飛び出したような呼吸器官です。

 

ただ、ポリプテルス・エンドリケリーの場合は成長とともに外鰓は完全に消失して無くなります。

大きくなるにつれて、体色がやや黄色っぽくなり、それが黒の模様と合わさって綺麗になります。

この綺麗な体色に、恐竜のような顔つき、そしてツンツン背ビレ、体長は60cm~70cmまで成長する大型魚。。。

もうカッコいい以外の何ものでもないです!

 

そういえば、ポリプテルス・エンドリケリーといえば、あの「KinKi Kids」の堂本剛さんが大好きな熱帯魚でも有名です。

「ENDRECHERI(エンドリケリー)」は、プロジェクトサイトの名前にもなっていますし、実際にポリプテルスを自宅で何十匹と飼育している他に、他の大型熱帯魚も複数飼育しているんだそうですね!

僕の回りでも、学生時代に堂本剛さんがキッカケでエンドケリーを飼育し始めた人が結構います(笑

皆さんの中にも同じような方がいるのではないでしょうか!?

 

エンドケリーは丈夫な熱帯魚なので、大型の水槽を用意できる方であれば簡単に飼うことが出来るのでオススメです!

※最低でも120cm水槽が必要で、広々と飼育する為には180cm水槽が理想です。

 

ポリプテルス・エンドリケリーの飼育データ

  • 体長:最大で70cmほど
  • 水温:20℃~28℃
  • 水質:弱酸性~中性
  • 寿命:平均10年~15年(20年以、上生きた記録もあり)
  • 参考価格:1匹あたり約1000円前後(幼魚の場合)

 

ポリプテルス・エンドリケリーは、体長が最大で70cmほどにもなる大型の熱帯魚です。

東南アジアで盛んにブリード(養殖)されており、コンスタントに輸入されてくるため安価で、5cmほどの幼体が売られていることが多いです。

安価で小さいサイズで売られていることから、とても手を付けやすい魚なんですが、成長すると60cm~70cmになりますので、気軽に購入するのは注意が必要です。

幼魚の時は小さい水槽でも飼育できますが、次第に大きな水槽が必要となります。

成長に応じて、大きな水槽を用意できる方であれば問題ありませんが、そうでない方は飼育は避けた方が無難でしょう(汗

 

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他の大型熱帯魚と混泳もお勧め!

大型魚は同種同士を同じ水槽に複数入れると、激しく喧嘩をする種が多いですが、ポリプテルス・エンドリケリーの場合は同サイズ程度であれば複数で飼育することが可能です。

主に低層を生活域とすることから、他の大型熱帯魚と相性が抜群で、中層を泳ぐ体高ある「ダトニオ」、上層を泳ぐ超有名魚「アロワナ」なんかの混泳魚にポリプテルス・エンドリケリーを導入する方は非常に多いです。

それほど混泳に適した熱帯魚で、これだけカッコいいシルエットを持っている魚ですから、大型水槽にポリプテルス・エンドリケリーを導入しないのは勿体ないですよね!

 

※混泳時の注意点としては、コケ取り能力の高いプレコには大型種が多いので導入できそうに思えますが、中には気性が荒い種もいてポリプテルス・エンドリケリーを執拗に追いかけて体表をカジルことがあるので、プレコとの混泳には適さないです。

 

ポリプテルス・エンドリケリーの餌について

ポリプテルス・エンドリケリーは、一般的には人工飼料や生餌、活餌など何でも食べると紹介されていることが多いです。

基本的には肉食性の魚なので、餌用の小魚とかミルワームなどを好んで食べます。

人工飼料も最初からバクバク食べてくれる個体もいれば、全く食べない個体もいます。

人工飼料には出来るだけ早めに餌付かせた方が、後々の飼育が楽なので、活餌などを与えつつも人工飼料も少量与えて徐々に慣らしていきます。

全く食べない場合は、水質が汚れてしまうので除去し、、、これを繰り返し繰り返し行い、食べてくれるまで根気よく頑張るッ!といった感じです(汗

僕の知り合いのエンドケリーは、導入直後から人工飼料をガツガツ食べていましたが、僕が飼育していたエンドケリーは、人工飼料の餌付けに3週間ほどかかりました・・・。

個体差はありますが、そのうちパクリと食べてくれます!絶対!

一度、口にしたら味を覚えるのか、次回以降は普通に食べてくれるようになります!

肉食性の魚なので、人工飼料と生餌などを交互に与えるなど、種類多く食べさせてあげるといいでしょう。

 

フタは絶対に必要!

大型魚の飼育にはフタは必ず取り付ける必要があります。

また、フタをただポンと置くだけでは不十分で、フタの上に重りを置いておく必要があるんですね。。。

というのも、大型魚の力は相当強く、ジャンプした勢いでフタを簡単に持ち上げてしまうんですね。

で、、、そのまま場外に行ってしまうとthe.endなので、大切なポリプテルス・エンドリケリーが飛び出して干からびてしまわないように、丈夫なフタを設置して、尚且つフタが持ち上がらないように重りを乗せておきましょう。

 

ポリプテルス・エンドリケリーの繁殖について

ポリプテルス・エンドリケリーは、水槽内での繁殖が可能で、繁殖例も多くあります。

エンドケリーのオスとメスは、尾ビレのすぐ下にある尻ビレの形状から判別が可能です。

オスは尻ビレの「幅」が広いのが特徴で、対してメスの尻ビレは細長い形状をしているんですね。

 

発情したオスはメスを追尾して、尻ビレでメスの尻ビレをさする求愛行動が見られ、さらには産卵を促すためにメスをカジルことで知られています。

まさに肉食系男子ですね・・・。

 

産卵はオスが尻ビレでメスの尻ビレを包むようにして行われ、後方へばら撒くように産み落とされます。

砂がある場合は、砂の中に埋まるように産卵するんですね。

卵は粘着性があるので砂が付着しやすく、大きさは3mm程度なので低床をよ~く観察しないと分かりませんが、目を凝らせば点々と落ちているのが確認できるはずです。

ベアタンク方式なら余裕で発見できますが、食べられやすいです・・・。

産卵は数日~数週間に渡って行われることがあるので、求愛行動が見られたら毎日、低床をよく確認してみるといいでしょう。

 

実は、ポリプテルス・エンドリケリーはペアさえ獲得できれば産卵までは簡単で、問題は産卵後なんですね。

一番の問題は、卵に水カビが発生してダメになってしまうという所にあります。(ビックリするほど水カビに弱いです!)

これを防ぐには、まず有精卵と無精卵を区別して分ける必要があります。

産み落とされたばかりのエンドケリーの卵は、黒っぽい色をしているのですが、有精卵の場合はその後に細胞分裂が起こり体表のようなマダラ模様になります。

無精卵は、当然なんの変化もなく白っぽい色をしています。

 

無精卵は特にカビが生えやすく、水カビは他にも移りやすいので早めに除去するのが望ましいです。

有精卵の場合は、多少カビが生えたくらいでも稚魚が誕生する場合がありますので、隔離しつつも他の容器にストックし様子を見るのがお勧めです。

卵の孵化には3日~遅くとも5日ほどで稚魚が誕生します。

それまでは、水カビに気を抜けません(汗

とにかく、水カビが発生したら他の健全な卵に移らないように早急に隔離するのがポイントです!

 

生まれたばかりの稚魚は、ヨークサック(お腹にくっ付いている栄養素)で生きられ、3~5日くらいでヨークサックを使い切るので、このタイミングに合わせてブラインシュリンプを沸かして与えるといいでしょう。

イトメや冷凍アカムシが食べられるサイズになれば、後は飼育が容易ですが、餌が少なすぎると共食いを始めるので注意してくださいね!

稚魚の成長が早くなる!栄養価MAXの生餌「ブラインシュリンプ」を孵化させて熱帯魚に与えてみよう!

 

さいごに

ポリプテルス・エンドリケリーが、4億年も前からそのままの姿でいるなんて、なんだか気の遠くなるような話ですが、まさに「今を生きる伝説」という言葉がピッタリな熱帯魚ですよね。

恐竜のような顔つきに、複数の背ビレがカッコよく、大型魚を飼育するのであれば絶対に一度は飼ってみたい熱帯魚です!

飼育が容易で、ペアさえ獲得できれば繁殖すら容易な熱帯魚なので、これから大型魚にチャレンジするという方にはピッタリな存在だといえます。

また、生活層の違う(中層以上)他の大型熱帯魚との相性が良いので、色んな大型魚を泳がせている水槽の混泳魚としてもポリプテルス・エンドリケリーはお勧めです!

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