古くよりポピュラーな主として親しまれてきた熱帯魚に「ペンシルフィッシュ」という種がいます。
名前の通り、ペンのようにスレンダー体系で、体を斜めにして泳ぐ姿がペンを書く時の角度に似ていることからこの名前が由来しているんですね。
このペンシルフィッシュには、多くの種類が存在しますが、日本で2000年の時に紹介されて話題を呼んだ「アークレッド・ペンシル」をご紹介したいと思います。
とにかく赤色が美しいことで知られ、オス同士がフィンスプレッディングをして威嚇しているときは、体表が真紅に染まる”見事は赤”を見ることができます。
真っ赤な熱帯魚好きにはたまらない存在であること間違いありません!
以下では、アークレッド・ペンシルの飼育方法や導入時の注意点についてご説明してきますね。
アークレッド・ペンシルについて
アークレッド・ペンシルは、ペルーを流れるティグレ川流域に生息するペンシルフィッシュの仲間です。
日本に最初に入ってきたのは2000年の時なので、古くから知られるペンシルフィッシュの中では比較的新しい種になりますね。
なかなか見られないような真っ赤な色彩に注目が集まり、当時はかなり話題になったのを覚えています。
ちなみに、真っ赤に発色するのは群れで最も強い個体(オス)のみとなります。
複数で群泳させれば、そのうちのごく1匹や2匹のみが真っ赤に染まり、その強い個体同士がフィンスプレッディング(ヒレを広げ威嚇)する姿が非常に美しく見ごたえ抜群です。
本種はペンシルフィッシュの中では最も気性の荒い性格だといわれ、同種同士では頻繁に小競り合いをします。
ですが、水草レイアウトなど隠れる場所が多くあるレイアウトであれば問題なく複数で飼育ができます。
また、強い個体同士で争う姿を頻繁に目にしますが、口で突いたり攻撃したりとかではなく、体をピッタリ合わせて力比べをしている感じなので傷ついて弱るということは無いです。(いつ見ても争っています・・・)
この争っている個体の赤色は本当に見もので、赤色と黒色のツートンカラーがカッコよすぎです!
アークレッド・ペンシルの飼育データ
- 体長:4cm
- 水温:22℃~27℃
- 水質:弱酸性~中性
- 寿命:2年~3年
- 参考価格:1匹あたり1500円ほど
アークレッド・ペンシルは、体長が最大で4cmほどの小型の熱帯魚です。
上でも書きましたが、同種同士では頻繁に小競り合いするものの(オス個体)、隠れ家を多く用意しているレイアウトでは問題なく複数匹で飼育することができます。
また、多種に対してはそれほど興味を持たず、同種同士のように争うことはありません。
そのため、同程度のサイズであれば混泳も楽しめます。
ただし、同種間のオス同士では激しく威嚇しあったり争ったりするので複数の混泳には注意が必要だといえます。
導入時の水質・水温の急変に注意を!
アークレッド・ペンシルは、水質・水温の急変に敏感な面があります。
なので、購入してきて自宅の水槽内に移す際は、必ず「水合わせ」をして水質と水温を慣らしてから移すように徹底しましょう。
いったん水槽の環境に慣れてしまえば飼育は難しくありません。
導入後1週間は変わった様子はないかチェックするといいでしょう。
アークレッド・ペンシルの餌やりについて
アークレッド・ペンシルの口はかなり小さく、かわいい「おちょぼ口」をしています(笑
その為、餌の大きさには気を配る必要があるんですね!
フレークタイプの餌なら、多少つぶして細かくしてから与えるなどの工夫をしてあげることで十分な給餌ができるようになります。
また、嗜好性が高く栄養価の豊富なブラインシュリンプを沸かして与えるのもオススメです!
アークレッド・ペンシルはコケ取り能力あり!?
そういえば、ペンシルフィッシュってコケ取の生体として紹介されることが多かったりするんですね。。。
これに関して、結論から言えば「ほぼ効果なし」と思っていいでしょう・・・(汗
確かにペンシルフィッシュは発生当初のコケを食べることはありますが、目に見えるほどの効果はありません。
もし目に見えるような効果を望む場合は、相当数のペンシルフィッシュを水槽内に入れる必要があります。
全くコケ取り能力がないというわけではありませんが、コケ取り目的として導入するならヤマトヌマエビとかオトシン系を導入した方がよっぽど効果的なんですね。
さいごに
真紅に染まる熱帯魚・・・、そんな見事なまでの赤色の発色をした「アークレッド・ペンシル」は、まさに”赤の至宝”という名に相応しき存在!
真っ赤に染まる個体はオスだけであること、さらにはオス同士でフィンスプレッディングをしている時こそ美しく染まるので、アークレッド・ペンシルを飼育するときは隠れ家を十分に用意して「複数匹」で飼育するのがオススメです!
赤と黒のツートンカラーがカッコよく、水草レイアウトに良く映えて美しいですし、他の綺麗な熱帯魚と混泳させる魚としても、アークレッド・ペンシルは是非お勧めです!