白と赤のグラデーション(炎色)が美しい海水魚「ハタタテハゼ」の飼育方法や注意点

ハタタテハゼ

スポンサーリンク



燃えるような色彩が美しい海水魚の「ハタタテハゼ(別名:ファイヤーダートフィッシュ)」をご存知でしょうか。

体色がすべて単一のカラーで統一されているのでは無く、炎のようにグラデーションが映える色彩で、長く発達した背びれが特徴的な海水魚なんですね。

ハゼというと、低層で砂に隠れながら生活しているような種類が多いですが、ハタタテハゼは主に中層あたりを泳ぐ為、この美しい色彩が常に見られるのもいい点だといえます。

愛嬌のある顔で、泳ぎ方もピョコピョコと特徴ある可愛らしい動きをするので、長い時間見ていても飽きないような魚ですよ(笑

ここでは、ハタタテハゼの飼育方法や導入時の注意点についてご説明していきますね!

 

ハタタテハゼについて

ハタタテハゼは、インド洋~太平洋の西部海域に広く生息するハゼの仲間です。

“ハタタテ”という名前の由来でもある、長く発達した背びれが特徴的で、旗を立てているように「背びれピーンッ!」が、この魚の最大のチャームポイントといえます。

そして色彩にも特徴があります。

頭部から体の中央付近までは綺麗なホワイトカラーですが、それ以降は薄いオレンジ、オレンジ、赤、真紅、紫っぽい色、、、と言う感じで、炎が燃えているかのようなグラデーション模様を作り出しています。

これぞ!まさに芸術的カラーと言った感じで、この美しすぎる体色にも注目が集まり、非常に人気の高い海水魚となっているんですね!

 

主に低層を生活圏とするハゼとは違って、中層付近をフワフワと、、、ときにピョコピョコ跳ねるような可愛らしい動きで泳ぎ回るので、見ていて飽きませんよ(笑

 

ハタタテハゼの飼育データ

  • 体長:7cm
  • 水温:24℃前後
  • 寿命:3年~5年
  • 参考価格:1匹あたり1000円前後

 

ハタタテハゼは、体長が最大で7cmほどの小型の海水魚です。

混泳に関しては、ハタタテハゼ自体が大人しい海水魚なので、同じく大人しく同サイズ程度であれば他種とも混泳が可能です。

というより、かなり憶病な性格で、ビックリして巣穴に隠れるとしばらく出てこないことも多々あります。

水槽にモノをぶつけてしまったり、騒音には注意する必要がありますね(汗

ただ、狭い水槽内だと同種同士では縄張り争いで小競り合いをするので、複数匹で飼育するときは広めの水槽が理想です。

マリンアクアリウムで飼育する海水魚の中でも、飼育しやすい種なので、初心者にもお勧めです!

 

サンゴを食害したり、突いたりすることも無いので、サンゴをいっぱい育成しているような水槽でも飼育することが出来ます。

 

スポンサーリンク

飛び出し事故の多い海水魚!

ハタタテハゼは、海水魚の中でも特に飛び出し事故の多い種だといわれます。

「飛び出し事故」というのは、ジャンプして水槽の外へヒューンと、すっ飛んで行ってしまい、カラッカラに干からびて。。。という事故ですね(泣

というのも、ハタタテハゼは瞬間的に飛び出す習性があるみたいで、少しの隙間があるだけでもすり抜けて外に出てしまう恐れがあるんですね。

なので、ハタタテハゼを飼育している水槽ではフタは必ず設置して、出来るだけ隙間の無いようなピシッとしたタイプを取り付けるようにしましょう。

 

ハタタテハゼの餌について

ハタタテハゼは、導入してすぐに人工飼料を食べることが多く、なかなか餌を食べてくれな・・・という問題がほとんど無いため、特に餌付けに悩むこともないでしょう。

餌に関しては、人工飼料、冷凍飼料など、基本的に何でも口にしてくれます。

ただし、浮遊性の餌は体形から食べづらそうな感じがします(慣れれば全然OK)ので、沈下性のモノを与えると問題なく口にすることが出来るのでオススメです。

冷凍飼料や生餌は嗜好性が抜群に良いですが、コストが高く管理もしなくてはいけないので、人工飼料をメインに与えて、たまには違った餌を食べさせてあげるといいかもしれませんね。

 

テッポウエビと共生する!?

ハタタテハゼは、自然界ではテッポウエビの巣穴に身を潜め、テッポウエビもこれを受け入れ「共生」することで知られているんですね。

つまり、巣穴で同居させてもらうってことです。

ライブロックなどを置いておくと、その周辺にテッポウエビはサンゴ砂をハサミで堀ながら巣穴を作っていきます。

まるで土木作業をしているかのような光景が見られますよ!

その傍らで、テッポウエビを守るようにジッと構えるハタタテハゼも面白いです(笑

テッポウエビが土木作業員のような感じで常にせっせと働いて、ハタタテハゼは危険を感知すると尾びれを動かして危険をテッポウエビに伝えるんですね。

そうすると、ハタタテハゼが合図するまでテッポウエビは巣穴から出てこなくなる、、、と言った感じで巣穴を作っていくんですね。

 

まあ、エビが巣を作る代わりに、ハゼが危険監視役って役割を担っているんですね。

これも厳しい自然界を生き抜くために得た能力と言うか知識なんでしょうね。。。凄いの一言です。

 

ちなみに、この共生という習性は、ハゼ全般で見られる光景です。

水槽内でじっくり観察する場合は、使用するサンゴ砂はパウダータイプを一面に敷くのではなく、砂利みたいに大小入り混じったタイプが理想となります。

※パウダータイプでも、テッポウエビはハサミをブルドーザーみたいにして、砂を押し出すように巣穴を作ることもありますが。。。

 

さいごに

ピンと伸びるカッコいい角のような背びれ、燃えさかる炎のようなグラデーション模様が美しいハタタテハゼは、姿や色彩だけでなく、共生という面白い性質も見ものです。

是非、テッポウエビと混泳させてじっくりと土木作業の観察を楽しみたいですね!

ハタタテハゼ自体の色も綺麗なので観賞魚としてはうってつけの存在となります。

まさに、これぞ!海水魚的な芸術的カラーは見ものですので、共生させる目的じゃなくても見ごたえがあっていいですよ。

また、ハタタテハゼは、ハゼはハゼでも「中層」を泳ぐ性質を持つので、中層付近を泳ぐ綺麗な海水魚が欲しいという方にもお勧めの存在です。

スポンサーリンク