抜群のコケ取能力と綺麗(鑑賞力)さを兼ね備えた「シマカノコ貝」の飼育方法や注意点など

コケや水を掃除する貝類(淡水)

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水槽に発生するコケを除去するために、「貝類」に食べて掃除してもらうという方法は、昔から今現在でもポピュラーな方法として取り入れられています。

コケ掃除として、よく導入される有名な貝といえば「イシマキ貝」が定番中の定番、、、いわゆるド定番ともいうべき存在で、古くから親しまれている種です。

実は、他にもコケ掃除として活躍してくれる貝類は多々いるんですね。

「貝類って地味だよなぁ~」・・・、そんな風に思っている方も多いかもしれませんが、その発想を覆すような美しい貝類を一つご紹介します!

その美しき貝とは「シマカノコ貝」といって、黄色と黒~茶褐色の縞々模様をした、綺麗な貝殻をもった種なんですね。

当然、コケ取能力も高いので、「コケ取」と「見た目(鑑賞力)」を併せ持つ貝をお探しの方には、うってつけの存在です!

以下では、シマカノコ貝の飼育方法や導入時の注意点についてご説明していきますね。

 

シマカノコ貝について

シマカノコ貝は、東南アジアに広く分布するカノコ貝の仲間です。

コケ取の貝としてあまりに有名なイシマキ貝と、ほぼ同じくらいのサイズですが、イシマキ貝はコブシを握ったような丸い形状に対し、シマカノコ貝はやや貝長があるのが特徴的です。

とにかく色彩が美しい貝で、黄色と茶褐色による縞々(しましま)模様を形成した貝殻は水槽内のレイアウトよく映えます。

模様は個体差があって、縞々模様が太かったり細かったり、、、基本的に安定した美しさを持っているので、模様の違いはむしろ、違った見た目が楽しめるという魅力になっています。

イシマキ貝に負けないくらい、コケ取能力が高いのも最大の魅力といえるでしょう!

 

シマカノコ貝の飼育データ

  • 体長:3cmほど
  • 水温:20℃~27℃
  • 水質:弱酸性~弱アルカリ性
  • 寿命:1年~2年
  • 参考価格:1匹あたり300円~400円ほど

 

シマカノコ貝は、大きさが約3cmほどの小型の巻貝です。

他の熱帯魚やエビなどに悪影響を及ぼすことが無いので、逆に貝類を大好物とするフグ類など以外でしたら、問題なく混泳させて大丈夫です。

幅広い水質に対応できる順応性を持ち、とにかく丈夫で飼育しやすいので、初心者でも気軽に導入できる「コケ掃除」の生体といえます。

 

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水槽内では短命に終わってしまう!?

シマカノコ貝に限らず、アクアリウムで飼育する全ての貝類に言えることなのですが、水槽内での飼育だと短命に終わってしまうことが多いんですね。

なぜ短命なのかというと、最大の理由は「餌」にあります。

コケ掃除用として導入されることの多い貝類は、導入してすぐの水槽は、発生した藻類があるため、それを食して生きていけます。

ただ、コケ取能力が高い=食べるスピードも早いんですね。

その為、食べてしまうと餌がどんどん不足して、ついには無くなってしまいます。

数が少なければ、徐々に発生する藻類とか、有機物を食べて生きていけるのですが、あまりに多くの数を導入してしまうと、シマカノコ貝にも餌を与えないと「餓死」してしまうリスクがあるというのを覚えておきましょう!

基本的に雑食なので、与える餌は飼育している熱帯魚の餌で大丈夫です。

が、それだと餌やりを工夫しないと、混泳させている熱帯魚に食べられてしまい、シマカノコ貝に餌が行きわたらないので、ホウレンソウなどの野菜を茹でて与えると便利です!

※数が少なければ特に餌やりしなくても生きていけることがほとんどです。

 

極端にpHの低い水質には注意を!

シマカノコ貝は、自然界では汽水域(淡水と海水が混ざった場所)に生息している貝類なんですね。

幅広い水質に対応できる貝ではありますが、極端に酸性寄りの水質は好まない生き物です。

とはいえ、水草レイアウトであれば、水質を弱酸性に傾ける性質のある低砂「ソイル」を使用する方も多いですし、それほど気にするものでもありません。

気を付けなくてはいけないのが、濾過がしっかりと効いていない水槽では、排泄物や餌の食べ残しが原因で酸性寄りに傾いてしまうことです。

この場合は、酸性寄りに大きく傾いてしまう恐れがある他に、アンモニアや亜硝酸濃度が高く、生体自体の飼育が難しくなるので水質管理はしっかりと行うようにしましょう!

 

シマカノコ貝の繁殖について

貝類、、、すなわちスネール類と聞けば、水槽内で繁殖して、手が付けられないほど増えまくる・・・そんなイメージがあるという方も多いはずです。

ただ、上でも書いたように、シマカノコ貝は本来、汽水域で生活する生き物なんですね。

成体になれば川を遡り、淡水での生活が可能となるのですが、産卵して孵化した幼生体は、必ず川を下って汽水域に行かなければ成長できないんです。

その為、淡水の水槽でシマカノコ貝が繁殖で増えることはまずありえません。

ただし、卵は産みます。。。

水槽のガラス面や、水草の葉、流木などに卵を産み付けることがありますが、当然、孵化して育つことはないのですが見た目が悪くなるので、見つけ次第に取り除いてしまうのがいいでしょう。

 

さいごに

「綺麗」と「抜群の掃除力(コケ取能力)」を併せ持つ、鑑賞に最適ともいえる貝、、、それが「シマカノコ貝」です!

美しい色彩の熱帯魚と同じように、貝類も色の綺麗なものに拘ってみるのもいいですよね。

 

あと、注意することとしては「イシマキ貝」同様のことが言えます。

注意事項に関しては下記の記事にまとめていますので、よろしければご覧になってみてくださいね!

“脱走”や”ひっくり返る”!?石巻貝の”あるある”|水質や卵問題で水草水槽には不向き!?

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