コケ取り能力抜群で高級感たっぷりの貝「ベッコウフネアマ貝」の飼育方法と注意点など

コケや水を掃除する貝類(淡水)

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アクアリウムを初めて最初にぶち当たる問題と言うのが「コケ問題」がその一つと言って間違いないでしょう。

そのコケを除去するため、生き物に掃除(食べて)してキレイにしてもらうのは非常に有効な手段となるんですね。

コケを食べる生き物は多々おりますが、貝類は草食性が強く、コケの除去能力が高いことで知られています。

古くから親しまれている貝類といえば「イシマキ貝」があまりにも有名ですが、それ以外にも優秀な貝類はいっぱい存在するんですね。

ここで紹介するのは、なんとも高級感のある貝殻を持つ「ベッコウフネアマ貝」です!

見た目が綺麗に加え、強力なコケ取り能力も備えている貝なので、掃除目的だけじゃなく鑑賞目的にも特化した貝といえます。

以下では、ベッコウフネアマ貝の飼育方法や導入時の注意点などについてご説明していきますね。

 

ベッコウフネアマ貝について

ベッコウフネアマ貝は、東南アジアに広く生息する貝で、日本でも紀伊半島以南(四国や九州、沖縄まで)に生息が確認されています。

“べっこう(鼈甲)”といえば、タイマイというウミガメの甲羅を加工して作った高級素材ですが、ベッコウフネアマ貝の貝殻は、まるでベッコウのような模様をした美しい見た目をしているんですね。

主に黄色のベースに、黒い模様が入って、ベッコウのような姿を作り出しているんですね!

 

ちなみに、本来ベッコウフネアマ貝と呼ばれるものは非常に希少種のため、流通することはほとんどないんだそうです。

なので、ベッコウフネアマ貝という名前で出回っているもののほとんどが、通常のフネアマ貝だとされています。

通常のフネアマ貝は、もっと色が暗くいものが多いのですが、中には黄色いタイプなども存在し、カラーバリエーションがいくつか存在しているんですね。

その中でも、特に明るい黄色カラーをしているものがベッコウフネアマ貝と呼ばれているといった感じですね。

 

成長して大きくなると、貝殻の天辺が浸食されボロボロになってしまいますが、貝類特有の現象なので飼育上は全く問題はありません。

ただちょっと、高級感のある貝殻がボロボロになってしまうのは残念ではありますがね。。。

 

ベッコウフネアマ貝の飼育データ

  • 体長:貝殻の大きさは最大で3cmほどになります
  • 水温:20℃~28℃
  • 水質:弱酸性~弱アルカリ性
  • 寿命:-
  • 参考価格:1匹あたり1000円前後

 

ベッコウフネアマ貝は、最大で3cmほどまで成長する小型の貝です。

フグのような貝が大好物という熱帯魚とは当然、混泳NGですが、貝を捕食しない種とは問題なく混泳できます。

幅広い水質に対応できる強靭な貝ですが、本来は汽水域(淡水と海水が混ざった水域)でも生活している種なので、あまりにpHが低い環境では短命になってしまうことが多いそうです。

低床にソイルを使用すれば、水質は強制的に弱酸性に傾きますが、その程度であれば全く問題なく飼育が出来ますので、あまり気にすることも無いように思いますよ!

 

で、本来は汽水域で生活するフネアマ貝の寿命は、5年以上、、、中には10年以上も生きたという記録もあり、かなり長寿なのですが、100%淡水の場合はそうもいかないでしょう。

3年以上は普通に生きたという声は聴きますので、貝類の中では、かなり長寿で長く飼育できる点は嬉しいですね!

推定ではありますが、水槽内飼育の寿命は3年~5年ほどではないでしょうか。

 

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取り扱い注意な貝!

コケ取りとして名高い貝類のイシマキ貝は、よくひっくり返る上に、自力で起き上がれるそのまま逝ってしまうことでも有名な、ちょっと困ったちゃん的なところがあるんですね(汗

しかし、ベッコウフネアマ貝に関してはひっくり返っても自力で起き上がれる優秀な貝なんです。

たた、注意しなくてはいけないのが、ガラス面に張り付いているベッコウフネアマ貝を無理に引き離そうとしてはいけません。

というのも、ベッコウフネアマ貝の吸着力は非常に強力で、無理に引っ張ると貝と身が分離して・・・。

まあ、剥がれてしまうんですね(汗

なので、移動させる時などは、丁寧に扱うよう心掛けるようにしましょう!

 

ヒーターカバーは必須

貝類は、ヒーターに焼かれて死んでしまうという事故が非常に多いです。

ヒーターって、設定温度に達しているとスイッチがOFFになっていますが、設定温度を下回るとスイッチがONになってヒーター菅が熱せられるという仕組みなんですね。

スイッチOFFの時にヒーターに張り付いていて、そのタイミングでスイッチが入ったら逃げ遅れて焼かれてしまうんですね・・・。

なので、ヒーターカバーが付いていない場合は別途用意して取り付ける必要があります。

 

脱走注意です!

ベッコウフネアマ貝は、水面より上に登っていくことが良くあるんですね。

たまに、水槽の外へ落ちてカラッカラに干からびていることもあるので、この貝は脱走すると断言できます。

ただ、水槽の外出てしまうということはほとんどありませんが、水面より上にいることは頻繁にあります。

水質が合っていないのか、好奇心によるものなのかは分かりませんが、あまりに外へ行くようであれば「強い酸性に傾いていないか?」「水質悪化が原因ではないか⇒換水する」と、水質をチェックしてみたほうが良いかもしれません。

 

ベッコウフネアマ貝の繁殖について

ベッコウフネアマ貝は、卵は産みますが、それが育つという事はありません。

というのも、孵化した稚貝は一旦、海へ降下してから、再び川へ戻ってくるという生態をもっていて、そうしなければ育たないんですね。

故に、淡水の水槽で増えることはまず不可能です。

これは、イシマキ貝と同じく「増える心配がない貝」ということなので、大量発生して困るという事はありません。

ただし、卵は普通に生みますので、観賞的にちょっと・・・と思う場合は定規などをスクレイパー代わりに使用し、剥がし取るといいでしょう。

ちなみに、ベッコウフネアマ貝の好むアルカリ性に傾いたときは、卵を頻繁に生むので、「卵多すぎ!」と言う場合は恐らくアルカリ性に傾いているだろうと、水質の指標になります。(念のためチェックを!

 

さいごに

べっこうのような高級素材でできたような美しい「貝殻」を持つベッコウフネアマ貝。

コケ取り能力も申し分ない貝なので、見た目が綺麗で美しいコケ取り生体が欲しいという方にピッタリな存在だといえます。

コケの発生に困っているという方は、美しすぎるコケ取り貝の「ベッコウフネアマ貝」を導入してみてはいかがでしょう!?

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