メダカの稚魚育成に最適!餌にもなる「グリーンウォーター(青水)」の特徴と作り方

メダカ

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メダカを飼育するには、水質を綺麗に保つのはもちろんのことですが、水槽水が緑色になる「グリーンウォーター(青水)」が非常に適しています。

読んで字のごとく、水槽の水が緑色になるので室内に設置した水槽では見た目が悪いかもしれませんが、屋外でビオトープを作って飼育するときや、メダカの稚魚を育成する際にあると便利なんですね。

このグリーンウォーターは、自分でも気軽に作ることが出来るので、作り方を覚えておくとメダカの飼育に色々と役立つこと間違いありません。

ここでは、グリーンウォーターについてご説明していきたいと思います。

 

グリーンウォーターについて

グリーンウォーターというくらいなので、見た目は緑色に見えるのですが、これは水そのものが緑色に染まっているという訳ではありません。

では、なんで緑色に見えるのかというと、、、それは「植物性のプランクトン」が原因なんですね。

この植物性のプランクトンが大量に発生することで、緑色に見えてきて、数が多くなれば濁ったように濃い緑色になります。

別名に「青水」なんて呼ばれ方をすることもあります。

プランクトンが緑色に見えている正体なので、これを除去すればすぐに透明な水に戻るという訳です。

 

植物プランクトンの特徴

植物プランクトンとは、学校の理科の教科書で見たことがある方もいるかもしれませんが、アオミドロ、クロレラ、ミカヅキモ、クンショウモなどがよく聞く名前かと思います。

これら植物プランクトンの特徴は、普通の植物と同じように自分からはモノを食べることはなく、光合成を行うことによって自ら栄養素を作り出し成長するものです。

逆に、餌(植物プランクトン)を捕食するものは動物プランクトンといって、ミジンコやゾウリムシなどが有名ですね。

また、植物と動物の性質を併せ持つプランクトンで、ミドリムシがいます。

 

植物プランクトンといっても、種類があるります。

どの植物プランクトンが主体となって大量発生するかによっても、グリーンウォーターの質が違ってくることもあるんですね。

 

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グリーンウォーターは「アオコ」と混合されがち

自然界では、プランクトンが異常発生して起こる「赤潮」という現象があります。

赤潮は海で発生するものを呼び、これが淡水の場合ではアオコなんて呼ばれます。

これらは、グリーンウォーターを同じく植物性プランクトンの大量発生が原因で起こるものですが、アオコは主に浮遊性の珪藻や藍藻類となります。

これらの藻類は、種類によってはきつく臭うものもあり、水面に漂うようにして浮遊する為、グリーンウォーターの種となる植物プランクトンの光合成を遮ってしまい、うまくグリーンウォーターを作ることが出来なくなる場合があります。

アオコも植物であるため、光合成し大量発生することもあります。

しかも、表面に漂っているので光合成をしていない間は、酸素を大量に消費し、溶存酸素の低下を招くこともあるのです。

グリーンウォーターは、ほぼニオイがしないのに対し、アオコは明らかにキツメのニオイがするので、プ~~ンっとした臭いがしたらそれはアオコが大量発生している可能性大。。。

他にも、アオコは手にべっとりとくっ付くような藻類が浮遊していることが多いです。

グリーンウォーターは、植物性プランクトンの繁殖によって緑色に見えているだけなので、そんなことはまずありえないんですよね。

が、良いグリーンウォーターか出来ているかどうかは、やはり「ニオイ」で判断した方が確実だといえます。

 

グリーンウォーターの作り方

グリーンウォーターを作るのに必要な条件は、「植物性プランクトンの光合成がしっかりと出来る」ということが大事になります。

また、水温も大切な条件の一つで、植物性プランクトンは低水温だと活動が低下してしまいます。

寒い時期は、いくら太陽光を当てて光合成させようとしても、プランクトン自体が活動していないので、グリーンウォーターになることは無いのです。

最も活発化する時期としては、夏~秋の初め頃の気温が上昇しやすい時期なんですね。

グリーンウォーターを屋外で作るならこの時期となります。

 

そして、もう一つ重要なことがあります。

それは、濾過バクテリアの存在です。

バクテリアは、生体にとって有害な物質を無害なものに変えてくれる役割があるので、必要不可欠となりますが、このバクテリアの数が多すぎると、植物プランクトンが減少するので、濾過バクテリアを増やし過ぎないようにしなくてはいけません。

例えば、高性能のフィルターや大量の濾過材、濾過バクテリアが定着しやすい低床などの使用を控えるとか。。。

 

また、植物プランクトンが増えてくると、それらを捕食する動物プランクトンも増えてくるので、まあ植物プランクトンをいかに増やせるかがカギになるんですね。

ただ、植物プランクトンには硝酸塩を餌とする性質があるんです。

硝酸塩とは、餌の食べ残しや糞から発生する、アンモニアをバクテリアが分解して、亜硝酸→硝酸塩という風に変えていきます。

つまり、既に生体を飼育している水槽内にはごく普通に存在するものなんです。

 

なので、グリーンウォーターを簡単に作るには、水槽の水を使用するのが一番です。

この水槽の水をグリーンウォーターを作る容器に移し、酸素、太陽光(光合成)、温度の確保さえできれば、グリーンウォーターを作るのはさほど難しいものではありません。

 

メダカの稚魚育成には超最適!

メダカの稚魚は、かなり小さくブランシュリンプも食べられないほど極小サイズなので、餌の問題が出てくるんですよね。

稚魚の餌といえば、インフゾリアを意図的に発生させて与えるという方法もありますが、

グリーンウォーターを用意してあげれば、餌の問題も一発で解決できます。

もうお気づきかと思いますが、この植物プランクトンそのものが、稚魚にとって良き餌ともなるんですね。

この植物性プランクトンには、豊富なミネラル分があり、稚魚育成のスピードを早める効果もあるんです。

なので、小さい容器にあらかじめグリーンウォーターを作って置き、そこで稚魚を飼育すると「ただ泳がせているだけ」で勝手に成長してくれますよ。

 

「早急にグリーンウォーターが必要になった」という場合は、、、混ぜるだけで簡単に作れてしまう神アイテムも販売されているので、持っておくと重宝しますよ!

 

屋外でビオトープを立ち上げてメダカを飼育している場合は、温水になる時期はグリーンウォーターが作りやすいので、メダカの飼育に最適なグリーンウォーターを作ってみるのもいいかもしれません。

室内の場合は、水が緑色に濁ってしまうと観賞価値が激減してしまうので、稚魚を育てる用の水槽or容器にグリーンウォーターを作り出し、そこで稚魚を飼育してあげる生存率がグンと高くなります。

見た目はちょっと・・・と思うようなグリーンウォーターですが、メダカの飼育には多くのメリットをもたらしてくれる便利な水なんですね。

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