小型ラスボラ系の王様「ラスボラ・ヘテロモルファ」の魅力や飼育方法・導入時の注意点について

ラスボラ・ヘテロモルファ

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アクアリウムで人気のある熱帯魚といえば「ラスボラ系」は外せない存在となります。

特に小型のラスボラは種類が多く、美しい模様を持つものが多いため、非常に人気が高いといえます。

そのラスボラ系の代名詞ともいえる種類の熱帯魚が「ラスボラ・ヘテロモルファ」です。

オレンジ色の体色に、三角形のような模様があまりにも特徴で、水草レイアウトに複数入れると群れを作って非常に美しい姿を見ることが出来ます。

ここでは、ラスボラ・ヘテロモルファの魅力や飼育方法などをご説明してきます。

 

ラスボラ・ヘテロモルファについて

ラスボラとは、コイ目・コイ科・ダニオ亜科(ラスボラ亜科)に属する小型魚のグループのことを指します。

かつては、「ラスボラ属(Rasbora)」の熱帯魚を総称した呼び名を指していましたが、1993年に新属の「ボララス属(Boraras)」(マキュラータ、ブリジッタエ、メラー、ウロフタルモイデス、ミクロス)の5種、1999年に同じく親属の「トリゴノスティグマ属(Trigonostigma)」(ヘテロモルファ、エスペイ、ヘンゲリ、ソンポンシィ)の4種と、「スンダダニオ属(Sundadanio)」(アクセルロディ)の1種に分類が細分化されました。

2011年に、スンダダニオ属は、さらに細分化され8種となりましたが、アクセルロディ以外ほとんど見ることが無いのが現状です。

同じく2011年にボララス属は、ニーヴァスを追加する6種となっています。

このように、細分化されたり増えたりは今後も変化すると思うので、何に属するとか調べると頭の中ゴッチャになりそうですよね(大汗

まあ、色々と種類のいる魚なんだなぁ~程度に思っておけばいいでしょう(笑

 

つまり、ラスボラ・ヘテロモルファは、コイ科の熱帯魚であり、かつてはラスボラ属(Rasbora)の熱帯魚だったのですが、1999年以降の細分化でトリゴノスティグマ属(Trigonostigma)に属する熱帯魚へと変更されているんですね。

 

ラスボラ・ヘテロモルファは、人気が非常に高い為、流通量もラスボラ類の中では圧倒的に多いとされます。

一言で「ラスボラ」といえば、このヘテロモルファを指すことが一般的でしょう。

インドネシアやマレーシア、スマトラ島など主に東南アジアに分布する熱帯魚で、色彩と模様が非常に美しいことから昔から今でも、絶大な人気を誇る種類の一つとなっています。

また、英名の「ハーレクイン・ラスボラ」「ハーレクインフィッシュ」と呼ばれたり、体表の三角形模様が、まるで三味線のバチに見えることから「ラスボラ・バチ」など、呼び名が多いのも特徴です。

 

ラスボラ・ヘテロモルファの飼育データ

(オスのラスボラ・ヘテロモルファ 非常に色鮮やかなのが特徴)

  • 体長:3.5cm~4cm
  • 水質:弱酸性~中性
  • 水温:22℃~28℃
  • 寿命:3年程度

ラスボラ・ヘテロモルファは小型の熱帯魚で、丈夫で飼いやすく初心者でも簡単に飼うことが出来ます。

また、性格が非常に温和なことでも知られています。

そのため、他の熱帯魚との混泳に非常に適しています。

全体的に光沢のあるオレンジの色彩に、背ビレ付近から尾ビレにかけての三角形の模様が特徴ですね。

そして、背ビレと尾ビレが鮮やかなオレンジ色に染まるのも魅力的です。

 

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ラスボラ・ヘテルモルファの習性

ラスボラ・ヘテロモルファは群れを作る習性があります。

なので、導入するときはある程度まとまった数を入れてあげると、水槽内で群れを作って移動するので、この熱帯魚の魅力が十分に楽しめるかと思います。

また、ラスボラ・ヘテロモルファのオレンジ色の体色は水草水槽に良く映えるので、水草水槽に導入する熱帯魚としてはオススメです。

性格が温和なので、同じく混泳向きの熱帯魚同士なら問題なく混泳が楽しめるのもラスボラ・ヘテロモルファの特徴といえます。

 

ラスボラ・ヘテロモルファのかかり易い病気

ラスボラ・ヘテロモルファはかなり丈夫な熱帯魚で飼いやすいとされています。

しかし、いくら丈夫であっても飼育環境次第では、どんな魚でも病気にかかってしまいますよね。

まあ、ラスボラ・ヘテロモルファもごくごく普通の熱帯魚なので、他の魚がかかる病気全般にかかります。

ただ、特にかかり易い病気といえば、白点病でしょう。

ラスボラ・ヘテロモルファは22℃~28℃と幅広い水温に対応しますが、25℃以下の低水温を好む傾向にあります。

白点病は水温が低いほど発症のリスクが高く、水温25℃以下の環境ではやや発症しやすいように思います。

もし、ラスボラ・ヘテロモルファの体表に白い点が見られた場合は、白点病やコショウ病の可能性が高いので、その時は水温を徐々に上げて28℃くらいに設定して様子を見るようにするといいでしょう。

それか、常時25℃で飼育することで発症のリスクを軽減させることもできます。

熱帯魚の体表に白い点々が!?「白点病」の原因と症状|治療方法や魚病薬について

 

繁殖が非常に難しい種類

ラスボラ・ヘテロモルファの繁殖は非常に難しいとされ、あまり繁殖例が少ないように思います。

この種の熱帯魚は、卵をばら撒く様に生む、いわゆる「ばら撒き型」と呼ばれる産卵形態をとるのに対して、ラスボラ・ヘテロモルファは葉の裏などに卵をくっつけるようにして産卵します。

浮草を浮かべておけば、体を逆さまににして、葉の裏に卵を取り付ける面白い光景が見れるといいます。

繁殖が難しいとされるラスボラ・ヘテロモルファですが、繁殖形態さえ理解すれば水槽内での繁殖も可能なので、飼育に馴れてきたら繁殖にも是非チャレンジしてみたいものですね。

繁殖期になると、オスは一段と鮮やかさを増してとにかく綺麗になり、メスは抱卵のためお腹がふっくらするのでオスとメスの判別はそう難しいものではありません。

 

最後に

鮮やかで光沢のあるオレンジに、三角形の面白い模様を持つラスボラ・ヘテロモルファ。

水草レイアウトで泳がせると、水草の緑色と、ラスボラ・ヘテロモルファの色彩がどちらも映えて、より美しい鑑賞水槽を作ることが出来ます。

また、混泳魚としても最適な種類の一つなので、色鮮やかな熱帯魚たちと混泳させると、より一層綺麗な風景を作り出すことも出来そうですね。

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