低層をちょこちょこと動き回りながら餌を探す姿が可愛い熱帯魚に「コリドラス」という超人気熱帯魚がいます。
一言でコリドラスと言っても、その種類は多く、市場に出回っているものでも数えきれないほど存在しています。
そんなコリドラスですが、見た目がとっても綺麗で美しい、、、そう、エレガンスなコリドラスがいるんですね。
その名も、「コリドラス・エレガンス」です!
「名前そのままかい・・・」と突っ込まれている感がありますが、普通のコリドラスとはちょーっと違う習性を持っていたり、体高も低く見た目にも違いがあるコリドラスなんですね。
その見た目は、まさにエレガンスそのもの!
以下では、コリドラス・エレガンスの飼育方法や魅力、注意点などについてご説明していきますね!
コリドラス・エレガンスについて
コリドラス・エレガンスは、ペルーのナポ川流域やブラジルのアマゾン川流域に生息するコリドラスの仲間です。
名前の「エレガンス」とは、優雅や上品と言った意味合いがあるように、見た目が普通のコリドラスと違って、体高がやや低く、頭部が独特な形状をしているのが特徴で、どことなく上品な感じに見えますよね!?
また、他のコリドラスは主に低層を泳ぐのに対し、コリドラス・エレガンスは遊泳性が強く、水槽の全体を活発的に泳ぎ回る習性があります。
※もちろん、低層に口を突っ込んで餌を探す、コリドラス特有の習性はあります!
上記のように、他のコリドラスとはちょっと違うタイプを「エレガンスグループ」と呼び、他にも上品なエレガンスタイプは存在します。
その中でも、本種のコリドラス・エレガンスは、古くから広く知られた、最もポピュラーな種なんですね。
コリドラス・エレガンスは、体色の濃さや柄(模様)でオスとメスの判別がある程度可能と言う珍しい種と言えます。
ちなみに、オスの方が発色が濃いのが特徴として挙げられます。
また、採取場所によっていくつかバリエーションが知られ、同じコリドラス・エレガンスでも、見た目が違うものが存在しています。
コリドラス・エレガンスの飼育データ
- 体長:5cm
- 水温:22℃~27℃
- 水質:弱酸性~中性
- 寿命:3年~5年
- 参考価格:1匹あたり
コリドラス・エレガンスは、体長が最大でも5cmほどの小型の熱帯魚です。
性格は非常に温和なので、同じく温和で同サイズ程度の熱帯魚であればどんな種とも混泳させても問題ありません。
普通のコリドラスとは違って、主に低層だけじゃなく水槽全体を遊泳するタイプのコリドラスなので、本種を複数匹で群泳させるのもお勧めです。
体も丈夫なコリドラスなので、飼育難易度も低く、初心者でも容易に飼うことが出来ます。
低床は綺麗に保つよう心がけよう!
コリドラスの習性として、砂利の中に口を突っ込んで、時に砂を巻き上げる勢いで餌を探す姿が見られます。
コリドラス飼育の醍醐味でもありますよね!
ただし、低床があまりにも汚れていると、口やヒゲが溶けたようになるコリドラス特有の病気にかかることがあります。
なので、低床の砂利や砂は常に綺麗に保つよう心掛ける必要があります。
良く、コリドラスには細かな砂のタイプが良いと言われます。
理由としては、砂が細かいと中にゴミが入り込まないので、低床を綺麗に保ちやすいといこと。
そして、砂を巻き上げながら餌を探すという、コリドラスの習性が直に楽しめるという点が大きいと思います。
とは言っても、水草レイアウトであれば、水草専用の砂とも言われる「ソイル」を使う場合が多いですよね!?
粒が大きくて中にゴミが入り込みやすいタイプでも、プロホースという掃除道具があれば簡単に吸い出すことが出来るので、それほど低床にこだわる必要はありません。
気を付けなくてはいけないのが、口を突っ込んで餌を探す習性があるので、角の付いた砂利だと傷がついてしまう恐れがあるので、そういったタイプは避けた方が無難だといえます。
コリドラス・エレガンスの餌について
コリドラス・エレガンスは、人工飼料や生餌など、基本的に何でも食べてくれる雑食性の強い熱帯魚です。
コリドラスタブレットなど、沈下性の人工飼料を与える他、イトミミズやイトメ、冷凍アカムシなんかは大好物なので、定期的に食べさせてあげるのもいいですよ。
なかなか水に沈まない餌は、中層以上の熱帯魚に横取りされて、低層まで届けられないことが多いですよね(汗
そんな時は、以下の方法を使えば、”確実に”餌を低層のコリドラスまで届けられるので、ぜひ試してみてくださいね!
コリドラス・エレガンスの繁殖について
コリドラス・エレガンスは水槽内繁殖が可能です。
ただし、コリドラス全般的に言えることなのですが、ワイルド個体とブリード個体では性成熟、つまり繁殖が出来るまでにかかる期間に開きがあります。
ワイルド個体だと、繁殖までに数年かかることがほとんどですが、ブリード個体では、なんと1年足らずで繁殖可能となります。
すぐに繁殖も楽しみたいという方はブリード個体を、じっくり飼育して、時期が来たら繁殖もと言う方はワイルドでもいいですね!
本種は体色からオスとメスの判別がある程度できる種となりますが、腹びれの形状の違いからも判別が出来ます。
腹ビレの先がとがっているのがオス、綺麗な丸(扇状)になっているのがメスで、メスの方が体長が大きく、抱卵するとお腹が膨れてくるので、体形からも判別が出来るようになってきます。
コリドラスの繁殖行動は「Tポジション」という面白い繁殖形態が見られます。
コリドラスは、メスがオスの腹部に口を付けて精子を吸い込み、そのまま体内で受精させるという方法と取っているのですが、この時の姿がアルファベットのTの字のように見えることから、Tポジションなんて呼ばれているんですね。
そして、粘着性のある卵を水槽のガラス面とか、流木の陰とかに付着させます。
卵をそのままにしておくと、親ですら食べてしまう可能性があるので、すぐに隔離しておく必要があります。
卵に水カビが発生するのを防ぐ為に、別容器に移してエアレーションをしておくといいですよ!
孵化したばかりの稚魚は、お腹にくっ付いている栄養(ヨークサックとかいうやつ)を吸収して生き、なくなれば活発に泳ぎだすので、栄養価の高いブラインシュリンプを沸かして与えるのがお勧めです。
さいごに
コリドラス・エレガンスは、体高が低く、独特な顔つき、そして水槽全体を活発的に遊泳するという、他のコリドラスには無い魅力のある熱帯魚なんですね。
もちろん、低層をちょこちょこ動く姿も見られますし、普通の魚のように中層以上を遊泳する姿も楽しめます。
しかも、コリドラスって見た目そのものが可愛らしい魚なので、なにやっていても見ていて飽きないんですよね(笑
そんな魚が、低層~中層、上層まで泳ぐ姿が楽しめるんですから、まさに群泳・混泳に最適すぎる熱帯魚といえます。
優雅に、しかも上品に遊泳してくれる熱帯魚が欲しいという方は、コリドラス・エレガンスを是非チェックしてみてくださいね!