小さな容器やコップでも飼育が出来ることで有名で、生きるインテリアとも呼ばれる芸術的美しさを持つ熱帯魚にベタという魚がいます。
小さい容器で飼育が可能ではあるのですが、熱帯魚を飼育するにあたって基本的には、「生体1cmに付き水1ℓ」が望ましいと言われています。※あくまで目安です。
ベタは6cmほどまで成長するので、最低でも6ℓ以上の水量で飼育するのが望ましいという事になりますね。
ただ、既に大きなメイン水槽をお持ちで、そこに混泳できるのであれば手っ取り早いですよね!
とはいっても、ベタは闘魚と呼ばれるくらい気性の荒い一面があるので、どんな熱帯魚とも混泳が出来るものではありません。
という事で、ここではベタと混泳が可能な種類の熱帯魚をご紹介していきます。
目次
ベタと混泳可能な熱帯魚について
(よく見るとベタは常時「おちょこ口」をしている、なんとも可愛らしい姿が見られます|笑)
ベタといえば、小さい容器で売られている「トラディッショナル・ベタ」という種類があまりにも有名で、実際に見たことがあるという方も多いはずです。
アイフォン6sのパッケージ画像にも採用された熱帯魚で、それがキッカケでさらに認知度・人気ともに高まったといえます。
ベタが小さい容器で飼育できる最大の理由は、水面から口を出して空気呼吸が出来る特殊な器官を持っている上に、とても丈夫な魚であるからなんですね。
ヒレが大きく美しい色彩はオスの個体で、メスは地味な色をしています。
メスはそれほど気性が荒くないので同じ水槽に複数匹入れておくことが出来ますが、オスは2匹以上で飼育することが出来ません。
つまり、1つの水槽で1匹までしかオスは飼育が出来ないのです。
なぜなら、2匹以上入れるとオス同士でボロボロになるまで争いをし、その傷が原因で死に至ることがほとんどです。
そう、死ぬまで戦う、まさに闘魚そのものなんです。
そんな闘魚なので1匹でしか飼育できないのかといえば、そうでもありません。
環境や種類を選べば混泳も可能なんですね。
いくら小さい容器で飼育が出来るとはいえ、水晶の少ない容器だと水質の維持が難しく、飼育そのものが上級者向けとなるんですね。
なので、出来ればベタ専用のある程度大きな水槽を用意するか、既にお持ちの水槽に混泳させるというのがベストだといえます。
この時、今飼育している熱帯魚水槽にベタを導入したいとお考えの方は、どのような熱帯魚や環境であれば混泳可能なのかを下記で詳しくご説明していきます。
混泳可能な熱帯魚について
ベタと相性のいい種類としては、、、
- カラシン科の熱帯魚
- 低層を泳ぐコリドラスやローチ系
- コケ掃除で有名なオトシン系やプレコ
カラシン科の代表「ネオンテトラ」との相性良し!
(写真はカージナルテトラです)
カラシン科といえば、熱帯魚で最も人気の高いと言っても過言ではない「ネオンテトラ」がいます。
このネオンテトラとベタは非常に相性が良く、全く問題なく混泳できます。
実際に僕も混泳させていましたが、問題があったことは一度もありません。
他にも、性格が温和なカラシン科とは問題なく混泳が楽しめます。
もし仮に、ベタがカラシン科を攻撃するようなことがあったとしても、カラシンは非常に俊敏ですぐに逃げることが出来るんですね。
対してベタは、大きなヒレが泳ぐ速度を遅らせます。
つまり、ベタは泳ぎが下手くそなんですね。
そんなベタからカラシンは容易に逃げ回ることが出来るんです。
ただ、万一ですが意識して攻撃されているようでしたらさすがに隔離する必要があるといえますが。。。
掃除屋コリドラスとの相性も抜群!
低床の掃除屋として名高いコリドラスとも混泳させやすいことで知られます。
コリドラスといえば、可愛らしい口とヒゲ、そして動きも何となく見ていて愛らしい感じがあり人気の高い熱帯魚ですね。
特に水槽の低層を賑やかにしたいときは、コリドラスはお勧めです。
コリドラスには色々な種類がいますが、ステルバイは特に丈夫で初心者でも飼いやすい種類です。
後は、真っ白なアルビノタイプも有名ですよね。
また、クーリーローチというカラフルなドジョウも可愛い顔をしているのでお勧めです。
ちょっと憶病すぎる一面がありますけどね(汗
コケ対策にオトシン系を混泳させることも可能!
オトシンクルス、オトシンネグロなど、オトシン系には多々種類が存在します。
いずれもベタのと混泳が可能となります。
オトシン系といえば、画像のように水槽のガラス面にピッタリと張り付いている姿が特徴的すぎます(笑
ガラス面や至る所のコケを食べて綺麗にしてくれるので、コケ対策として導入する方も非常に多いです。
オトシン系といえば、「オトシン・クルス」が最もポピュラーな種となっています。
丈夫さや、繁殖のし易さでいえば「オトシン・ネグロ」がお勧めです。
オトシンクルスに比べ、色はかなり黒いですが。。。またそれがカッコいい!?
他にも、コケ掃除で有名でオトシン系と似ている熱帯魚といえばプレコがいます。
プレコもベタとの混泳が可能ですが、中にはかなり大きくなる種類も多く存在するので、導入前に最大でどのくらいまで大きくなるのかをしっかりと調べる必要があります。
ちなみに小型のプレコだとタイガープレコがお勧め!
体長は8cm~12cmですが、プレコの中では最も小さいサイズになります。
混泳水槽は「広め」がベスト
ベタと他の熱帯魚を混泳させるときは、ある程度広め(大きめ)の水槽が理想です。
つまり、魚たちがゆったり泳ぐスペースのある環境という事です。
あまりにも狭すぎる水槽で、多くの熱帯魚とベタを混泳させたとして、もし仮にベタが他の魚を攻撃しようとしたら危険です。
スペースが狭いと、いくら俊敏の魚でも逃げる場所が無いためボコられる可能性があるんですね(汗
これは聞いた話ですが、狭い水槽でベタとプラティを混泳させたとき、ベタがプラティを一方的にフルボッコにしてしてしまい、プラティはヒレがボロボロになったと。。。
しかし、広い水槽でベタとプラティ複数を飼育したら、全く問題なかったとのこと。
もしかしたら、狭い空間だとベタのテリトリーに常時入ってしまっていて、それで常時ロックオン状態だったのかもしれませんね・・・。
広い水槽だと、テリトリーは一部分だけに限られますからね。
また、混泳させるときはカラシン科など複数導入する方がいいです。
複数いれば、全く同じ個体が常時ロックオンされる危険がありませんからね。
障害物に注意しつつ隠れ家の確保も
ベタを飼育する水槽では、障害物に注意が必要です。
なぜかというと、あの魅力的な大きなヒレにモノが引っかかって傷が出来たり、裂けてしまうことがあるからなんですね。
とは言っても、混泳させる水槽には隠れる場所も必要です。
水草レイアウトでは、多くの水草を茂らせるだけでそれが観賞価値を高め、隠れ家としても最適なので、水草水槽での混泳は本当にお勧めです。
注意しなくてはならないのが流木や、硬いもので尖った部分のあるものです。
傷ついたベタは見た目が残念ですし、なによりベタが可哀そうですからね。
危険と思われる要素は予め排除した後、導入するようにしたいですね。
さいごに
(水槽の底で半分横たわるようにしてヒレを休めている個体です)
オスの個体は1匹しか導入できませんが、それでも存在感がヤバイくらいあり過ぎる熱帯魚です。
混泳水槽にベタが水槽の前方に姿を現すと、存在ハンパないのが良く分かりますよ(笑
1匹だけでも十分飼育が楽しめますが、それではちょっと物足りないという方は、ベタと他の熱帯魚の混泳水槽を楽しんでみてはいかがでしょうか!?